
「楽」と「楽しい」は異なります。仕事が「楽」になると、不満は小さくなります。しかしながら、やる気を高める理由とはなりません。
アメリカの心理学者フレデリック・ハーズバーグ氏の二要因理論をご存知でしょうか。仕事の満足度に影響を与える要因は2つあり、満足を得られる要因を「動機づけ要因」。不満足を引き起こす要因を「衛生要因」としています。
二要因理論
「動機づけ要因」は内発的であり、「楽しい」の分野になります。仕事の目的の理解や達成感、昇進、社会貢献など、これが満たされるとやる気が高まり、当然生産性が向上します。
一方、衛生要因は外発的であり、「楽」の分野となります。賃金や労働時間などの労働条件、優遇的権利、福利厚生、人間関係など、これが満たされないと不満足を引き起こします。しかしながら、満たされたとしても、やる気の高まりには直結せず、残念ながら生産性が向上するとはいえません。
もちろん、高い生産性を実現する為には、一定レベルの衛生要因は不可欠です。
参考:社長ブログ 備忘録 VOL.24「楽しい日本とは」
社員エンゲージメント
残念なことに現在わが国では、昇進して役職者になりたいという若者が減少しています。
「難度の高い仕事に取り組むことにより人間として成長しよう」という経営理念を掲げる弊社としては、一定レベルの衛生要因を満たしたうえで、動機づけ要因を大いに大切にしたいと考えています。
社員の不満をつぶして満足度を高めることで、社員を会社に囲い込むのではありません。社員のやる気を高めることで会社を好きになり、主体性をもって仕事をすることが楽しいと思えること。すなわち社員エンゲージメントを高めたいと思っております。